サッカーに活かせるフットサル戦術~バックドア~
- 2018.05.10
- サッカーに活かせるフットサル戦術

こんにちは。サッカーに活かせるフットサル戦術第2弾はバックドアという動きです。
バックドアとは?
バックドアは敵の背後から抜け出す動きです。
このバックドアは裏を取る選手単独の個人戦術というより、パスの出し手と受け手の2人で完成させるユニット戦術となります。そのため、裏をとる選手だけでなくパサーにもポイントがあります。
裏を取る選手は敵の視野、周囲とボールホルダーの状況を観察し、走り込む方向とタイミングを図り、実行します。
対するパスを出す選手のポイントは2点です。
ポイント1は、敵のプレッシャーにさらされず、なるべくフリーでパスを出せるような状態にいることです。
これは当然ですが、チーム全体として意識しなければ難しい部分です。プレッシャーがかかればボールの精度は落ち、裏を取る選手とタイミングを合わせるのも困難です。
ポイント2が本題、ボールの置き方です。
裏抜けの選手のマーカーの方向に身体を向けつつ、蹴り脚側深くにボールを置きます。
バックドア実践例
イメージしやすいよう実践例を見てみましょう。
①ジョルジーニョ&カジェホン
・3on lineからのサイ
・ジョルジーニョとアランが近づき、パサーに対するプレス回避&時間的余裕の確保
・カジェホンのバックドア pic.twitter.com/LDNPr50aqC— とんとん (@sabaku1132) March 29, 2018
蹴る直前に右脚のアウトでボールを置き直しているのが分かりますでしょうか?
マーカー方向に身体を向けつつボールを蹴り脚側深くに置き直す事でマーカーはボールホルダーの次の動向に注目しなければなりません。そのためボールウォッチャーとなり、足が止まり、タイミングも外され、裏抜け役を見失います。また、角度的な余裕を作れると同時に、インフロントで柔らかいボールを出しやすくなるという利点もあります。
ボールを蹴り脚側深くに置き直す分1タッチ多くなりますが、この1タッチが上記のような複数の効果を持つのです。
その他の実践例を見てみましょう。サンプルはホッフェンハイムとナポリの各ユニットです。
②ジョルジーニョ&カジェホン(25秒からのシーン)
その他ナポリのユニット攻撃②
・ジョルジーニョのatacar el balon
・対5バック有効策、WGのカットイン+オーバーラップ
・カットインは受渡しが難しく、WBがそのまま中に。SBが完全フリー。
・左大外ダイアゴナルでのWB内釣り+大外SB開放
・インシーニェ抜けてパスルート開放、逆大外からの裏抜け pic.twitter.com/mKG0d1pFCn— とんとん (@sabaku1132) February 15, 2018
③インシーニェ&カジェホン/ジョルジーニョ&インシーニェ
ホルダーにプレッシャーがかからない状態でのナポリのバックドア pic.twitter.com/Mjgb1Py2yl
— とんとん (@sabaku1132) April 29, 2018
④デミルバイ&アミリ
先制点。デミルバイの中央へのドリブルに対し、この試合IHのガイガーが1度膨らんでから縦に抜けてCHを押し込み、デミルバイのためのスペースメイク。左WGのアミリは大外から水平気味に、DFからしたら捉えにくい裏抜け。 pic.twitter.com/9urWs0hmSE
— とんとん (@sabaku1132) November 13, 2017
⑤クラマリッチ&カデルジャーベク/デミルバイ&カデルジャーベク(初めの2シーン)
中央を締めるブラガに対して主となったWB攻撃。逆サイドへのロブを用いる大外攻撃では2トップの一角がチャンネルに位置する故、大外のSBが2枚見る必要がある。ただでさえ面倒な死角からのラン対応をより難しくさせてた。 pic.twitter.com/gMwQ7F5aHa
— とんとん (@sabaku1132) September 24, 2017
パスの出し手のボールの置き方、お分かりいただけましたでしょうか。全てのシーンで置き直しが見られたかと思います。
このちょっとした動作でバックドアの成功率は上昇します。
ちなみにバックドアを効果的に使うチームはホッフェンハイム(17-18シーズン初期まで)、ナポリ、トゥヘル初期のドルトムント等、崩しの基準となるサイド(3チームとも左サイド)を明確に設定しているところが多いのも特徴です。
こういったチームが切り札としていたバックドア、チームに組み込むことができれば大きな武器になりそうですね。
他にも、おすすめのマンガアプリをこちらの記事にまとめてみました!
※1日に無料で読める話数には上限があります。