親善試合ではブラジル、イングランドを撃破。歴代最強という評判を引っ提げて挑んだ日本代表のワールドカップは、またしても決勝トーナメント1回戦の壁を破れずに散った。
グループリーグでの試合内容は申し分のない、充実したものであった。しかし敗北を喫したブラジル戦は、点差以上の差を感じざるをえなかった。
今回は2026FIFAワールドカップにおける日本代表の戦術にフォーカスしつつ、問題点について取り上げていく。
チームのスタイルとメンバー構成

日本は守備時に5-2-3、攻撃時に両翼を上げる3-2-5を採用した。
日本の選手起用で特徴的であるのがWBだ。相手のサイドアタッカーと対峙する等、守備においても多大な貢献を求められるこのポジションに堂安、中村のような攻撃的なアタッカーを起用するのは珍しいケースだ。アップダウンの激しいこのポジションを務めることのできるタフなドリブラーは、非常に貴重な人材だ。
逆に、ブラジル戦のように守備に回る時間が長く、クロスボールに晒される展開の際は、守備寄りの選手を起用する、ボール保持の展開に持ち込む等の、起用法や戦い方の変化を加える必要が生じる。
攻撃においては、中盤の鎌田大地が指揮者として、テンポを調整することでオープンな展開を抑制した。

他国と比べても特に優秀であった点は、ネガティブ・トランジションの徹底だ。攻撃の局面においては、そもそもカウンターにつながるようなボールロストをしないよう丁寧にパスをつないだ。全体が広がった状態でロングボールを選択し、中央が空洞化した構造的優位を取られた状態で、トランジションを迎えるようなシーンは少なかった。
奪われた直後は、アタッカー陣が素早く切り替えてプレスバックをかける。体力だけでなくメンタル面、献身性が問われる部分だ。
中盤2枚は前線へのパスコースに蓋をし、冨安を中心に、CB陣が事前にアタッカーを潰せる予防的配置をとることでトランジション局面を優勢に進めた。
脇のCBが攻撃参加を行うケースも見られたが、それでも後方の枚数が5枚になるような人数調整が行われている。
時には戦術的ファウルを活用し、ピンチを未然に防ぐことで、ゴール前までリトリートして守るシーンは少なかった。
ブラジル戦の先制点は佐野海舟の個人能力の高さを示したものであると共に、パスカットから生まれた、まさにトランジションで奪った得点と言える。
ネガティブ・トランジション局面は、堂安が話していた、「エゴを捨てる」こと、そして、チームの勝利を優先させるという点が最も体現されていた部分である。無駄のない、適切なタイミングで適切な位置へと素早く移動する、走力と献身性を備えた、よくまとまったチームであった。
5-2-3守備戦術
日本はオランダ戦やブラジル戦等、格上の相手と対戦する際は守備の時間が長くなった。そんな相手に対しても、日本の5-2-3守備は一定の機能性を見せた。

中盤より前の選手で中央を固め、サイドに誘導して囲い込む。無理やり中央を狙った楔は中盤ラインで絡めとり、カウンターにつながるケースも見られた。
各選手の役割を見ていく。

最前線のCF上田は、相手のアンカーを背中で消すようにポジションを取る。

シャドーの前田大然と久保、もしくは伊東純也がハーフスペースに位置することで中央を遮断し、SBにパスが出るタイミングで寄せに出ていく。

WGにパスが出ると、WBの堂安や中村敬斗がプレスをかけていく。
この時、シャドーがWBのカバーに入るように、浅い斜め後方にポジションを取ることで、中への展開を防ぐことができる。オランダ戦では、右サイドの堂安と久保でガクポの動きを封じ込んだ。

シャドーのカバーポジションが重要であり、シャドーがプレスバックをかけるようにアタッカーの方向に走路を取ると、カットインで中に入られる、もしくはプレスの逆を突かれてしまう。オランダ戦開始直後は、ここから決定的なチャンスを与えてしまった。

縦と横を封じることで相手にバックパスを強いると、シャドーの前向きのプレッシングにより、ブロック守備からプレッシング局面へと移行することが可能となる。特に前田は抜群のスピードで距離を詰め、バックパスを受けた選手にさらなるバックパスを強いることができる。これにより、日本の守備全体を押し上げることができる。
ひたすら受け身になってしまうのは、このようにバックパスを強いることができていない、プレッシャーをかけて前を向かせない守備ができていない時だ。
シャドーがWBのカバーポジションを取る。つまり、WBが中盤の位置までプレスに出ることができれば、カバーポジションを取るために必要なシャドーの移動距離が短くなる。

オランダ戦では、前田がCBにプレスをかけ、中村がSBにプレスをかけるといった具合に、1列ずつ前進しての守備も見られた。
全体の連動が必要となるこの守備を、日本は献身的にこなしてみせた。
相手がサイドからではなく、中央からの攻撃を目指す場合、中盤やCB陣による奪取を図る。

2戦目のチュニジアは、シャドーが低い位置へと降りることで、中盤での数的優位を狙ったが、冨安がついていき前を向かせないことで対応する等、中盤エリアの守備力も光った。彼らが前向きにボールを奪うことで、有効なカウンターにつなげやすくなる。
オランダ戦では中盤ラインでボールを奪取することで、カウンターに繋げた。オランダは前進途中であり、ビルドアップで広がった状態で、フレンキー周りにスペースが発生している。そんな構造的優位を活用し、丁寧に繋いで前進を果たした。
鎌田を中心に連動した攻撃戦術


日本の攻撃のテンポを作ったのはCHの鎌田だ。オランダ戦では、相手の5-4-1に対してDFラインに降りることで数的優位を作り、良い意味で攻撃のテンポを落とした。

5-4-1に対しては、3冠を達成したマンチェスター・シティも近い手法のアプローチをとっている。CHのロドリが相手の守備列の1stライン上に位置を取り、ボール保持を安定させつつ、ピッチ上により多くの三角形を生み出し、5-4-1崩しの土台を作った。
これに照らしてみても、日本の取った攻撃のアプローチは良好だ。
鎌田のようなプレイヤーがいない場合、攻撃は前進のテンポばかりが増してしまい、相手の守備ブロックを乱せていない状態で突っ込み、ボールロストに繋がってしまう。
これは、日本の強みとなったネガティブ・トランジションにも影響が出る。ロストのタイミング、陣形の乱れによって、危険なカウンターの機会を与えてしまう行為である。
鎌田が攻撃のタクトを揮うことで、無駄に早くて雑な攻撃が生まれるのを防ぎ、相手の守備に穴が開くのをじっくり待って攻め込むことができた。

鎌田がDFラインに降りることで、日本にはローテーション攻撃が生まれるようになる。後方の枚数調整がなされるため、伊藤洋輝や渡辺といった脇のCBがサイドから攻撃参加をすることが可能となるからだ。CBだから攻撃参加はしない、というポジションにこだわったサッカーは10年以上前に終わっている。伊藤や渡辺が的確に攻撃に参加することで、日本の攻撃に幅をもたらした。

左で伊藤が幅を取ることで、前田と中村が1つずつ中央にスライドすることが可能となる。斜めの鋭い楔の質がワールドクラスである右WBの堂安がこれを見逃さず、強豪オランダ相手にチャンスを演出した。
前田と中村が並列で入ると相手のマークを受けやすい。2人が縦関係を形成することで相手のマークを外した点も素晴らしかった。

渡辺は堂安の内側を抜けることで、オランダの守備の受け渡しを混乱させ、クロスから決定機を演出した。渡辺が攻撃参加をしても、後方には5枚が残るように枚数調整がなされている。ここが、ネガティブ・トランジションにおける強さに繋がっている。

スウェーデン戦の先制シーン直前では、右CBの瀬古がインナーラップを入れている。彼がインナーラップを入れたことで、敵の左CBをサイドに誘き出し、中央の密度を薄くすることに成功している。
こうした鎌田から始まる脇CBの前進といった攻撃の連動により、日本は安定したボール保持と効果的な攻撃、そして危険の少ないネガティブ・トランジションを実現した。
局面打開のロングボール戦術

現代サッカーでは、ショートパスでのビルドアップが難しい場合のために、ロングボール戦術の搭載が必須となっている。どちらかが欠けると相乗効果が得られない。
日本のロングボールは2人のキープレイヤーによって機能性の高いものとなった。まずはロングボールの出し手となる、GKの鈴木彩艶だ。類まれなキック力でボールを前線に送り込む彼の存在は、攻撃面においても重要であった。ショートパスで繋ぐこともできるのも持ち味で、十分に相手を引き付けたうえでロングボールを蹴ることができる技術の高さを見せた。本来の役割であるシュートストップでも文句なしのパフォーマンスを見せ、今大会の日本のMVPと言える働きであった。
そして、ロングボール戦術のもう1人のキーマンが、ロングボールの受け手となるCFの上田綺世だ。彼は競り合いに強く、ボールを収めて全体を押し上げる役割を果たした。競り勝てない場合でも、粘り強く身体をぶつけて簡単にクリアをさせないことで、セカンドボールに対する後続の選手のプレッシングを促して見せた。
ショートパスに固執すると、プレッシングに対する選択肢が格段に減る。逆に全く繋がないと、ロングボールだけが警戒されて打開が難しい。両立している必要がある。
鎌田を中心としたショートパス主体の攻撃に対し、鈴木と上田を中心としたロングボール戦術が日本の攻撃の2本目の柱となり、相乗効果をもたらした。
日本はなぜカットインシュートを防げないのか?
オランダ戦の2失点目、スウェーデン戦の同点被弾は、いずれもカットインからのものであった。なぜ日本はカットインからの失点を許してしまうのか?

まず、ワイドアタッカーにボールが入る際の守り方は、WBが縦を切るように対応し、1列前の選手(もしくは脇に入る選手)が内側で、かつ浅めの斜め後方に立つのが基本となる。アーセナルやクリスタル・パレス等、守備の堅いチームの多くが採用している。
日本も多くの場面でこのような守備方法が見られたが、問題はWB背後へのランニングへの対応だ。
WB背後へインナーラップを入れられた際、日本はWBの脇をカバーすべき選手がDFラインまでついていき、カットインのコースを開けてしまう傾向が強い。
ここは、4バックであればCHが、5バックであれば脇のCBがカバーするケースが多い。

オランダ戦では、脇をカバーする前田が、外を回るダンフリースに引っ張られてしまい、カットインのコースが空いてしまった。伊藤に任せるか、中村とマークをスイッチする必要があったが、こうした一瞬の判断を強制するオランダの上手さが光る場面であった。

スウェーデン戦では、同様に田中がDFラインまでついていき、カットインのコースが生まれることとなった。
直前まで、田中は堂安に対し外を回るギェケレシュを見るよう、受け渡しの指示を出していた。しかし、外を回る素振りを見せていたギェケレシュが一転、インナーラップに進路を切り替えた。こうなると、ギェケレシュは堂安の死角になるため、受け渡しが困難だ。彼の素晴らしいランニングが2人の守備を狂わせた。日本はゴール前に固まっていた選手がサポートできれば違った結果となっただろう。
カットインを切るサポートポジションを損なわないよう、WB裏のケアを行うことができれば、さらに堅い守備組織を構築できるはずだ。
なぜブラジル戦の後半、日本は劣勢に陥ったのか?

1-0で迎えた後半の日本は、ブラジルの猛攻の前に2つの失点を喫して散った。ブラジルは、ハーフスペースからファーサイドへのクロスボールを徹底して送り込んできた。
5-4-1守備ブロックを組むチームを相手に、この攻め筋を採用するのは非常に合理的だ。日本のWBは中村や堂安といった機動力に優れたアタッカーが務めるため、空中戦には強くない。
またCB陣にとっては、ボールとマーカーを同一視野に捉えるのが難しく、マークにつきにくい。
では、なぜ後半になってこの攻め筋が増えたのか?
前半の日本は陣形をコンパクトに保ち、ミドルゾーンで守備ブロックを組んだ。対して後半は、クロスボールをヘディングで直接ゴールに叩き込まれてしまう位置まで守備ラインが低くなってしまった。
では、なぜ日本の守備ラインは下がってしまったのか?
日本側の要因で見ると、運動量が低下したのは明らかだ。ボールホルダーにプレスに出ることができなければ、ラインを下げることで、パスが出た先で対応するほかない。
より注目すべきは、ブラジル側の変化だ。ブラジルは前半と比べて、SBとWGの関係性に変化をつけてきた。

前半のブラジルは、ヴィニシウスがハーフスペースに絞り、左SBのサントスが高い位置を取る並列の関係性をとった。この場合、CB冨安とWB堂安でそれぞれ対応しやすい配置となる。

しかし、後半のブラジルはヴィニシウスがサイドに寄り、サントスが低い位置で同じくサイドに寄る縦関係の配置となり、3-2-5から4-4-2に近い形に変化した。

サイドが1枚であれば、WBが前にプレスに出やすいが、サイドに2枚立つことでWBが後方に釘付けにされる。SBサントスに対してはシャドーの伊東純也が広がって対応する必要がある。伊東純也が広がると、ハーフスペース低めへのプレスがかかりにくくなる。伊東がSBの対応に出なければ、サイドで堂安が、サントスとヴィニシウスという2人の脅威に晒される。CBにプレスがかからなければ、スペースを与えないように引いて出し先を潰すしかない。こうして、日本の守備ブロックは後退を余儀なくされた。


日本にとって、ヴィニシウスだけでなく左SBのサントスが非常に厄介な存在となった。ヴィニシウスの外を回ることで補佐する動きに加え、右サイドからのクロスの流れ弾を拾う、伊東のカウンターを即座に食い止める守備要員、さらにはヴィニシウスと入れ替わりで、大外から堂安の背後に抜けて決定機を演出する等、様々なタスクをこなしてみせた。
クロスの流れ弾を拾うことで、ブラジルの攻撃は続行される。伊東のカウンターを即座に食い止めるのも同様だ。つまり、日本が攻撃に転じることができず、押し込まれる要因の一つにもなったのだ。
左サイドで攻撃を作ったのち、ヴィニシウスはカットインから右サイドに展開することもできる。WGのライアンのクロスコースを空けるテクニックも相まって、日本は左右両サイドからクロスの集中砲火を浴びることとなった。
■止められなかった2失点
防戦一方になった後半、逆転は時間の問題であり、必然だった。

1失点目は、1分間に3度のクロスを浴び、1度もマイボールにできないまま失点を喫した。1本目は右サイドで、ボールホルダーであるライアンの外をSBダニーロが回り、前田や伊藤がカバーポジションに入ったところでカゼミロに上げられた。
クロス自体は合わなかったが、素早いプレスで再度ブラジルの攻撃に。

2本目も同じく右サイド。中村敬斗を外したライアンがそのままクロスを上げ、弾き返したもののヴィニシウスに拾われ、ブラジルの攻撃が続行される。

3本目が得点に繋がる。サイド深い位置でボールを拾ったヴィニシウスを起点とすることで伊東純也をサイドに引っ張り、完全にフリーとなったガブリエルから、ファーサイドのカゼミロへと絶妙なクロスが入った。CBにとって、マーカーとボールを同一視野に入れるのが難しく、カゼミロはさらにファーに流れる動きで伊藤と距離を取ることに成功。中村はハイボール対応を得意としていないうえにラインが高くなっており、ゴールを許す形となった。
町野や田中の途中出場により、プレスの強度が回復したのもあり、クロス砲撃は一旦止んだものの、鈴木や菅原を含む加入メンバーとスタメンのプレーの質の差は大きかった。

鈴木は、寄せのスピードを逆手に取られ、2度決定的なインナーラップを許した。2度目は決勝点につながるものであり、途中出場の選手のほとんどが関与したものとなった。

鈴木のサイドが抜かれた流れの攻撃を食い止めたものの、田中が即時プレスを受けてボールを失った。町野はこの差し迫った状況にしては切り替えのスピードが遅く、菅原は優先すべき中央のスペースを埋めきることができなかった。右サイドの2人は直前にも明らかな受け渡しミスをしており、この時点で既に守備に残る不安は大きかった。
カメラが田中ばかりを抜いたこともあり、結果的に田中がロストした原因の失点のようにも映るが、問題はそこではない。そもそも防戦一方になった戦い方、そこに至るまでのプロセス、各所での守備対応等、振り返るべきは他にもあり、ロストが発生するシチュエーションを作らせないことこそが重要であったのだ。
この失点が田中だけの責任で片付けられてしまうことはないだろう。万一田中の責任で済ませ、田中のロストを発生させないためにどうすべきだったのかが議論されないようであれば、日本サッカーの進化は終わる。
名将・アンチェロッティの前に沈む
ハーフタイムでブラジルに大きな変化をもたらしたアンチェロッティは、やはり非常に優れた指揮官であると言える。


続くノルウェー戦においても、その手腕が発揮された。序盤は広く動くウーデゴーアを捕まえられず、ノルウェーのビルドアップに苦労した。しかし、ハイドレーションブレイク空けに右WGを前進させてプレーエリアを制限、包囲することで即座に対応していた。まさに百戦錬磨の名将だ。
前回大会の日本に見られた思い切った策は、今回の日本においては少なかったようにも感じる。
アンチェロッティに関しては、交代カードを切ることなく、既存のカードの中だけで変化をもたらしている。とはいえ、日本が変化をつけられなかったのは、三苫、遠藤、南野、そして初戦で久保までも欠いたことによるカードの少なさも影響しているだろう。
サブメンバーとスタメンの差は、ブラジル等に比べて非常に大きなものであった。
実際、ブラジルの決勝点は途中出場のマルティネッリだ。このレベルの選手が途中から出てきて、疲労の溜まった守備陣に脅威を与えるというのは、今回の日本とは格段に異なる層の厚さを表している。
ワールドカップは短期間での総力戦だ。日本にとって、選手がさらなるレベルアップを遂げ、底上げされるというのは、決勝トーナメント1回戦の壁を破るうえで重要になるだろう。
2026ワールドカップ終幕
今大会の日本は戦術的に見ても面白いチームに仕上がっていた。特定の局面に依存せず、どの局面にも狙いと機能性が見え、ビルドアップひとつ取っても、ショートパスだけでなくロングボールを備える等の選択肢の幅を見せた。
しかし、それでもベスト32で姿を消した。結果としては1-2という最少得点差であったものの、後半は一方的に押し込まれた。内容の差は圧倒的で、鈴木彩艶の好セーブをはじめとした守備での奮闘が無ければ、得点差はさらに広がっていただろう。
日本を破ったブラジルは、次の試合でノルウェーに敗れ、ノルウェーはイングランドに、イングランドはアルゼンチンに敗れている。目標と公言していた優勝への道のりの長さを感じさせる。

今回のW杯における日本の課題は、
・選手層の薄さ
・相手の戦い方への対応力、問題解決力
の2点だ。
対応力に関しては、押し込まれた状態をいかに脱するかというレベルの大枠の部分から、WBの裏に走りこんでくる敵を誰が見るのか?という細部まで、あらゆる部分での対応力を備え、実践する必要がある。
そうすれば、たとえブラジル相手でも、前回大会ドイツ戦のような、劇的な局面変化を起こすことが可能となるだろう。
個の力だけが重要であるのならば、ドイツがベスト32で敗れることは無く、ノルウェーがブラジルを破ってベスト8に進出することもなく、フランスは優勝を果たしていただろう。
上に行くほど、組織として、いかにピッチ内の問題解決を図るかという点が試される。
とはいえ、ピッチ上に変化を起こすには、選手一人ひとりの活躍も不可欠だ。交代選手がスタメンの補填だけでなく、流れを引き寄せるような活躍ができるよう、選手層を底上げしていく必要がある。
日本を代表するプレイヤー達が、次回の大会までにさらに力をつけ、まずは決勝トーナメント1回戦の壁を突破することに期待したい。

5-4-1での守り方等といった、戦い方の手本、そして今後の活躍が期待される新進気鋭の若手指揮官達の戦術については、概要欄のリンクに記載された書籍にて。
26-27シーズンでは、取り上げた監督の多くが新たにプレミア上位チームに集結しており、新時代の到来を予感させます。
28人もの若手指揮官の戦術と、サッカーの原理・原則を学ぶことのできる一冊となっています。ぜひお手に取ってみてください。


