【史上初ブンデス無敗優勝】シャビ・アロンソ率いるレヴァークーゼン3-4-2-1戦術分析

戦術分析

28勝6分で史上初のブンデスリーガ無敗優勝、EL準優勝、ポカール優勝。23-24シーズンはまさにシャビ・アロンソ率いるレヴァークーゼンのシーズンであった。シーズンを通して黒星を喫したのはEL決勝アタランタ戦のみ。
前季前半戦で降格圏に位置していたレヴァークーゼンは、シャビ・アロンソ就任後に息を吹き返し、オフシーズンを経て見違えるような変貌を遂げた。
彼らのサッカーは超合理的だ。チーム全体のルールが共有・徹底され、全てのプレーに意味と高い効率性を有する。1つのプレーが、その先のプレーにプラスとなる相乗効果を生み出すような設計となっている。これにはルールを遵守する忍耐力・自制心も必要とする。
一人一人の能力で見ると、CLベスト8に進出するようなチームに比べて見劣りする部分があるのは否めない。しかし、集団としての強さと機能性は世界でも屈指だ。
今回はそんなブンデス王者、圧倒的な強さを見せたアロンソ・レヴァークーゼンの戦術を紐解いていく。

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チームのスタイル

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リーグ戦34試合89得点24失点。攻守盤石なレヴァークーゼンは様々な戦い方ができるチームだが、何より得意とするのはパスワークと被カウンターだ。3-4-2-1をベースに丁寧に粘り強く、中央を利用しつつショートパスを繋いでボールを保持して前進し、相手を押し込みきってから崩しにかかり、被カウンターのリスクを低下させつつゴールに迫るのが彼らの最も得意とする戦い方である。シュート数、ポゼッション率はバイエルンに次ぐ2位。ショートパス本数とパス成功数は1位、ロングボール本数と空中戦勝利数はリーグ最少である。
パス成功率はターが96%、シャカとタプソバが92%でブンデストップ3を独占した。
パスを回すチームだが、運動量はリーグ4位と多い。守備時のスライドに加えて攻撃時のポジション取り・サポートにもこまめに気が使われている。常に数的優位を作ることで無理な勝負を仕掛けないため、デュエル勝利数は17位と最少レベルだ。これはデュエルに弱いのではなく、デュエルの機会が少ない攻撃手法を採っていることによる数字である。
彼らの中で共有されている「パス回しの原則」が徹底されている点が、攻撃だけでなく守備等の各局面に大きな影響を与えている
このパス回しの原則の徹底により守備の時間とリスクが減り、インターセプトとタックル数もリーグ最少となっている。
また、プレッシング、ブロック守備、カウンター、ロングボールを用いた戦い方で試合を進めることも可能だ。ドイツのチームにしては珍しく戦い方の幅が広く、試合の進め方が巧みである。

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メンバー

GKはシュートストップに長けたフラデツキーがメインで担い、ELではフィードの上手い24歳コヴァールがゴールマウスを守った。
不動のCBには身体能力の高いターが入り、セットプレー時にはターゲットとなる。
右HVには楔のパスが上手いタプソバ、もしくはハーフスペースをグングンと前進していくプレーが得意なコスヌが起用される。
左HVには、ゴール前でルカクを抑える守備力を備えたうえで攻撃参加もできるヒンカピエが入る。
CHにはサポートのポジション取りが良く左脚での楔やチャンスメイクをこなすシャカ、小回りが利きプレス耐性の高いパラシオス、ミドルシュートが得意なアンドリッヒが起用される。
右WBにはスピードスター・フリンポン、もしくは細かなパスを得意とするスタニシッチが入る。
左WBには正確無比なキック精度とパス&ムーブが得意なブンデスアシスト王グリマルド。
右シャドーはスタミナがあり背後への抜け出しも得意で幅広く顔を出すホフマン、もしくはフリンポン。
左シャドーには狭い守備ブロックの隙間でリンク役となる、ブンデスシーズンMVPのヴィルツ、スピードとタフさが売りのアドリ。
CFには高さと技術を兼ね備えるボニフェイスや長身でハイボールのターゲットになるシック等が起用される。
CFにシャドーの選手が起用される等、前線は配置換えも多い。

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アロンソによるチーム構築の軌跡

22-23シーズンのレヴァークーゼンは開幕8節を終えて17位と降格圏に沈んでいた。そこで監督に就任したのがシャビ・アロンソである。彼の就任以降の成績は13勝6分7敗でリーグ4位。48得点33失点は共にリーグ5位の数字。最終的に6位でシーズンを終え、ELでも準決勝進出を果たす等、チームの再建に成功した。
途中就任のアロンソは真っ先にブロック守備の改善に着手した。こまめにラインコントロールを行いコンパクトで安定した5-2-3守備ブロックを築けるようになり、素早い押し上げでサイドに誘導するようなプレッシングも手に入れた。しかし、攻撃面においてはシャドーの選手の特徴とタスクが噛み合わずに拙攻となるシーンが多々見られた。
そんな中で今夏、本格的に攻撃面の改善が行われ、見違えるような攻撃力を手にした。シャカ、ホフマン、ボニフェイス、グリマルド、スタニシッチといった選手を確保し、パス選択の優先順位が代わり、ゴールに迫る回数と質が劇的に増えていった。

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パス回しの原則とサポート

レヴァークーゼンの圧倒的な攻撃力。その源となるのはパス回しにおけるパスの出し先の判断とサポートの配置。レヴァークーゼンを語るうえでとにかく重要であり、これが全てといっても過言ではない。

↑レヴァークーゼンのパス選択の原則と志向は上記の通りだ。相手の守備ブロックが成す「列」を考慮して、ボールを物理的に前に進めるのではなく相手の守備ブロックの列を越えていく。

  • 「複数の列」を越えることを想定する
  • 選択肢を豊富に保ったまま列を越える
  • 選択肢が豊富な中央のエリアを利用する
  • 相手のプレスの矢印に逆らい、相手の足を止める
  • より成功確率の高い安全な状態を作り出してから列を越える

が重要となる。通るか通らないかギリギリのパスを出すのではなく、通る可能性を高めるためのパスを回してから勝負のパスを出す。
パスを通したとして、その先の攻撃が先細るのでは意味がない。その先も攻撃が続くようなパスの出し先を選ぶ。そこから先の攻撃の選択肢が無いにも関わらず、成功確率の低いパスをそこに送るのは愚策中の愚策で、彼らの中で最も忌避される判断となる。

こうしたパス選択の判断基準のもと、彼らにとって重要となるパスが「バックパス」と「リターンパス」だ。それぞれ以下のような効果をチームにもたらしている。

バックパス

  • 全体をコンパクトに保つ、間延びしない
  • 攻撃の選択肢を増やす
  • 攻撃機会の損失回避=攻撃機会の創出
  • 動き直す時間を作る(味方、自分)
  • 前進するのに安全な状態を作る
  • 味方を活かす(前を向かせる、楔を打たせる)

リターンパス

  • 相手のスライドを乱す(足を止める)
  • 相手を動かしてスペースを作る(餌となるパス)
  • 味方(と自分)が動き直し、よりよいポジションと身体の向きを作るための時間を作る
  • ロストを回避する=攻撃機会を創出する
  • 受け手と出し手のペアで視野を確保し、死角が無くなる

こういったパスの利点を考慮した判断基準を持つことで、「チーム全体」で攻撃を推し進めることができる。逆にこれができないとパスがつながらず、守備やプレスのために無駄な走りが増える。ネガティブ・トランジションにも大きな影響を及ぼす。
そのため縦に急いだ「攻め急ぎ」(=先の選択肢が少なく、成功難度が高い状態のまま前進すること)が発生した場合、その選手に対して周囲の選手は不満を露わにし、落ち着くように注意を促す。シーズン中にも何度か見られたシーンである。これはチーム全体に判断基準が共有されている証左である。攻め急ぎはデメリットしかないのだ。
チーム全体でボールを大切に保持して押し込んでいるため、自陣でのプレーアクション比率は21%でリーグ最少となっている。その分ミドルサード比率は45%で2位、ファイナルサードは34%で1位タイである。

こういった意識のもとでパス回しを行うには、パスコースを多数用意する必要がある。複数のパスコースを用意するために各階層(敵FWの手前、FW-MF間、MF-DF間、DF背後)に選手を配置し、さらに別の味方と繋がれるように三角形を作り出す。三角形とはいわゆる「2択」だ。例えばHVに対してCHとシャドーが敵CHを挟み込むようにポジションをとれば、敵CHはどちらか一方しか塞ぐことができない
空いた選手にパスを預け、ボールを受けた選手は次に空いた選手にパスを預ける。そうしてパスコースを確保しながら全体がまとまって前進していく。前方に大きなスペースが出来上がれば、少人数でも一気にスピードを上げて攻撃を図る。

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ビルドアップでの配置の変化

通常3-4-2-1のレヴァークーゼンは相手の守備システムに応じて配置に変化を加える。判断材料は主に相手の1列目の人数だ。常に枚数の上で優位に立つように配置を変える。

例えば相手が2トップであれば、3-4-2-1のまま崩しにかかる。2トップの脇から前進し、敵陣攻略を図っていく。
では、3トップの場合はどうだろうか?相手が3トップであれば、3バックと噛み合う形となる。
ここでレヴァークーゼンは2つの方法を用いて4バックへと変化する。3トップに対して4人で優位を作り、前進を果たすためだ。

まずは片方のWBがSBの位置に降りることによる4バック形成だ。WBが降りた方とは逆サイドのHVが外に開くことで、相手のシャドーの脇から前進を図る。シャドーが開いて対応すれば中央も空く。

次にCHが降りる形だ。ペップ率いるマンチェスター・シティもよくとる手法である。CHは味方のDFラインを基準にするというよりも相手の守備を基準に、CFとシャドーの間に降りる。そうして4バックを形成して相手の3トップの隙間から攻撃を展開する。

この時、相手のWGの背後を突ける状態となれば、HVは積極的に前進していく。レヴァークーゼンのパス回しの原則として相手の守備ラインを越えることが重要であるため、HVであっても守備ラインを越えられるのであれば前進していく。逆にCHが降りている分、HVは積極的にそのタスクに向き合う必要がある。
彼らの後方の配置変化は「3」か「4」だ。相手の前線が偶数(2か4)なら3バック、奇数(1か3)なら4バックに変化させることで、相手の隙間から無理なく前進を図ることが可能となる。
当然、枚数調整だけでは不十分だ。例えばCHのシャカが降りるだけであれば、ただ単に後ろが重くなるだけだ。代わりに別の選手が列を越えるようにポジション調整を行う必要がある。シャカはパスが来ないから降りるのではない。中が絞められているため、味方に大外から運んでもらうために降りるのだ。つまりは、チーム全体のレーン配置を変化させるために降りるのだ。彼が降りれば、ヒンカピエが外にズレて前進できる。
これは後方の枚数ベースの考え方だ。例えば列を越えるのが簡単である場合、前方の枚数を考慮し、「相手が4バックなので前線を5枚にした方が効率が良い」という考え方もなされる。そこから前線を5枚にするためのポジション調整が行われる。
レヴァークーゼンの優れている点は、こういった配置変化を相手の枚数に応じていとも容易く行うことができるという点にある。そして何よりその手段を2パターン持ち合わせているという点にある。これは他のチームに無い強みとなっている。

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ロングボール戦術

前からプレスに来る相手に対してレヴァークーゼンはロングボールも利用する。彼らがロングボールを利用する意図は
①前がかりにプレスに来る相手の背後を突く
②全体を押し上げる
③危険なロストを回避する

という点になる。

レヴァークーゼンは粘り強く後方からボールを繋ぐチームであるため、相手は前線に多くの選手を動員してプレッシングをかけにくる。そうすれば自然と相手のDFライン周辺にはスペースが生まれる。

レヴァークーゼンがロングボールや裏へのボールを蹴るタイミング(シチュエーション)は原則として決まっている。相手最終ラインが減った時だ。スペースができるからである。もう少し具体的に表現すると、隣り合う2つのポジションの選手が共に前進した時(5バックなら右HVと右WB等)、もしくは最終ラインが2枚(状況によっては3枚)になった時だ。
大きなスペースを生み出すことで、高さのない選手であってもスピードでボールを収めることが可能となる。そのため、長身のターゲットが不在であってもロングボール戦術を成り立たせることができる。

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相手が後方にも人数をかけることでDFラインに隙間を作らない代わりに、DFラインと中盤の間にスペースが生まれる場合は、当然そのエリアに狙いを変更する。
緩めで山なりのボールをターゲットに送り込み、ターゲット周辺に前線3枚、クリアボール回収に2CHを動員する形だ。十分に自陣に引き付けてから山なりのボールを送ることで配置につく時間を確保することができる。
DFラインと中盤のスペースを利用するためにレヴァークーゼンは中央で縦関係を取る。相手がマンツーマンで守る場合、CBも縦関係をとる必要がある。そうなると、最終ラインは3枚となり、DF同士の横の間隔が広がりスペースが生まれる。フリンポンやアドリ、グリマルドといったスピードある選手に対してスペースを与えると一気に置いていかれる可能性があるため、相手は最終ライン4枚を保つことを選択する。そうなれば、縦関係の手前の選手がフリーになるという寸法だ。
簡単にクリアをさせなければ周囲の味方がセカンドを拾うこともできる。

こういった、ゴールに直結する前進の意味合いのほか、全体を押し上げるという目的でのロングボールも利用する。例えば、相手のプレスが激しく前進が難しい場合、ロングボールを蹴ることで一度ラインを上げ、そこからセカンド回収を行うことでボール保持の起点を高めてプレッシングを浴びないようにする。これは、危険なロストを回避するという点にも繋がっていく。90分プレッシングが続くチームは存在しないため、前半等は特にロングボールでの回避に注力し、後半に得意のパスワークを用いた攻撃で勝負をかける。
低い位置から繋ぐ意識は常に高いため、仮にロングボールが相手に渡っても、ビルドアップのために配置された選手が後方に揃っているため、人数不足に陥らず危険な攻撃を浴びることはない。
ただ単に点をとることだけを目的としたロングボール戦術ではなく、各局面間の繋がり、90分という試合の運び方まで意識されたロングボール戦術となっている。

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ネガティブ・トランジション

レヴァークーゼンの強みのひとつであるネガティブ・トランジション。これは攻撃戦術やパス回しの優先順位にも密接に関わっており、それらがあるからこそ成り立つと言える。
ポイントは下記だ。

  • 相手を押し込む
  • 攻撃時から相手を捕まえるDF陣の位置取り
  • 後方人数の管理
  • ロスト直後の前線のプレス
  • パス判断基準の共有による無駄なロストの削減
  • ロングボールのタイミング共有

レヴァークーゼンの攻撃は1列ずつ列を越えるよう、安全なパスを用いつつ丁寧にパスを繋いで前進していく。そのため、相手のオフェンスの選手も押し込むことができる。すると、相手のカウンターの起点はどんどんと低くなっていく。
相手を押し込むことで、DF陣は被カウンターにおいて危険な選手を予め見定め、ポジションを修正しておくことができる。特にHVは相手WGにアプローチできる位置をとる。そうすることで、いざ被カウンター局面となってもいち早く対応できる。敵WGがペナルティエリアに収まるほど低い位置で守備をするのであれば、タプソバとヒンカピエはペナルティエリアの手前まで極端に前進し、パスの起点及びWG潰しの準備を行う。
後方の枚数は基本的に3バック+2CHで5枚残す。この5枚のうち誰かが攻撃に参加した場合、前線の選手が代わりに低めに位置する等で人数調整を行う。
ロスト直後は前線の選手がいち早くボールホルダーを潰しに行きボール奪取を狙う。奪取できなくても、攻撃を遅らせることでカウンターを防ぐことができる。
攻撃時から被カウンターの準備を行うレヴァークーゼンであるが、どのタイミングでボールロストが発生するかが分かっていれば、なおのこと対策を立てやすい。パス回しの原則が周知され、パスの判断基準が揃っている利点はここにもある。攻め急ぎを無くすことは、被カウンターの準備を整える時間を確保することにもつながる。ここで「成功率の低いパスは出てこない」、「ここで勝負のパスが出てくる」といった点を事前に把握できれば、それに合わせて陣形を整えることも可能だ。パスを繋ぐためにポジションを調整している最中にも関わらずロングボールを蹴ってしまえば、次の守備を行う時の陣形は乱れた状態となってしまう。
そして、そもそも無理なパスを減らすことで被カウンターの局面を減らすことも可能となる。このように攻撃と守備が連動して相乗効果をもたらしているのが、レヴァークーゼンのネガティブ・トランジションの肝である。

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守備(ブロック/プレッシング)

レヴァークーゼンはネガティブ・トランジションでボールを奪取できなかった場合でも、相手の攻撃を遅らせることでセット守備に持ち込むことができる。
彼らはセット守備においても人数調整を行い、システムを変更することが可能だ。基本的に相手のシステムと自らのシステムが噛み合う状態を好む。

相手が3-2-5であれば、レヴァークーゼンはセンターラインを数メートル越えたあたりをプレス開始位置に、ベースシステムである5-2-3のままブロックを築く。3トップは距離感を7-8mほど、センターサークルよりやや広いくらいの距離感に保つ。
3トップの間に位置する敵CHへのパスに対しては、シャカやアンドリッヒ等CH陣が前進して前を向かせないようタイトに寄せることで、とにかく中央攻撃を封じる。
前を向かせなければCHにボールを入れられても問題ないと割り切っている部分もある。バックパスを強いることで、そのパスに合わせて3トップが敵3バックとの距離を詰めて圧力をかける。こういったバックパスを利用してプレッシングへと移行していく。

相手が4-4-2であれば、レヴァークーゼンも4-4-2の守備を形成する。守備システムは試合前から決まっている場合もあれば、試合中に変化させる場合もある。多いのは前者だ。配置を嚙合わせることで大きな問題は起こりにくくなる。
いずれのシステムでも基本的なカバーの動きが徹底されている。敵SBに対してSHが縦切りでアプローチをかけ、その際2トップはCHを使われないように引いてサポートを実施する。
敵SHが絞る場合はヒンカピエが絞って対応し、その背後にCFが抜けだせば、タプソバがカバーに入る。
相手が3バック化する場合もあくまでアンカー管理を優先した上で2トップが緩く寄せて選択肢を奪っていく。

ELで対戦したローマは3-1-6で攻撃を進めたが、その際のレヴァークーゼンも6-3-1で噛み合わせた。後ろが重くなるが代わりに前線にはスペースが空き、フリンポンを中心としたスピードあるアタッカー陣がカウンターを仕掛けていった。
6枚目としてDFラインに入ったのは右シャドーのフリンポンだが、相手が後ろを増員すれば、フリンポンも前進する。ローマ戦はフリンポンが前後の枚数を調整する役割を担った。
カウンターを仕掛けてシュートで終わったあと、相手のゴールキックでのプレッシングは高確率でボール奪取に成功する、精度の高いものとなっている。そのため、彼らにとって相手のゴールキックを誘発することは重要となる。相手のプレッシングが厳しい時も、ゴールキックからロングボール回収ができれば、プレスを食らう前にビルドアップの起点を押し上げ、押し込むことができる。

プレッシングの際も相手のシステムと噛み合わせるように人数を調整する。前線で人数を調整し、GKを交えたビルドアップの場合はセカンドチェイスも活用し、必ず攻撃方向を制限する。WBはガンガンと前進し、その後方をHVがカバーする。

ライプツィヒ戦ではシックとホフマンが2トップとして、一方がボールホルダー、もう一方のFWが逆CBとCHの間にポジションを取り攻撃方向に制限をかける。SBにはWBが前進し、2CHはヴィルツが管理する。ボールサイドのCHを見る形だ。2CHは一方がサイドの補佐、もう一方が中央のスペースを管理し、3バックはボールサイドにスライドしていく。ボールが左右どちらかに出た時点で制限をかけるため、逆WBはサイドチェンジを牽制し、攻撃方向が確定した段階でDFラインに戻りつつ絞っていく。

ローマ戦はGKを交えた3バックでヴィルツとアドリに対して優位を作られるものの、ヴィルツはワンサイドカットでサイドを限定することでローマの優位性を消し去り、アドリはワンサイドカットに加えプレスをかわされた際のセカンドチェイスでバックパスの選択肢を消して同じく優位性を消すことに成功した。外に流れるIHに対してはCHがワイドまでついていきはめ込んだ。ルカクへのロングボールは、タプソバとターで挟み込んで奪取する。

相手スローイン時は極端に圧縮してボールを奪取し、ショートカウンターもしくは保持フェーズに移行していく。

レヴァークーゼンはブロック守備とプレッシングの両方を行うことができる。相手のシステムに噛み合わせるようにシステムを変え、どのシステムでも一定の守備をこなすことができるが、逆に噛み合わせが上手くいかない時に弱みを見せる。この弱みについては後述していく。

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ファイナルサード攻略

レヴァークーゼンはファイナルサード攻略においても、礎となるのはパス回しの原則であり、これを忠実に守る。縦に急いで確率の低い選択肢を選ぶことはしない。安全に列を越えることを考える。そうすることで被カウンターの機会を減らし、被カウンターに備えるための時間を作る。そうすると、仮に攻撃に失敗しても相手のカウンターの脅威を量・質ともに抑えることができ、さらにはショートカウンターに繋げることも可能となる。

さて、レヴァークーゼンのファイナルサード攻略であるが、どういった形があるのか?

まずはビルドアップでの後方の配置変化を活かしたものだ。ビルドアップで後方の配置変化を加えることで、相手は数的不利となり簡単にボールを奪うことができなくなる。そこで、後方の人数を減らしてボールを奪いに来たときはレヴァークーゼンにとってチャンスとなる。これは敵陣後方にスペースができることを意味するため、発生したギャップを利用して素早く攻め込んでいく。これが彼らの一つのファイナルサード攻略術だ。

では、相手を押し込んだ際はどうであるか?
彼らの攻撃は基本的にWBとCHがそれぞれ外と内で起点となり、外に広げて内に返し縦を突く、内に収縮させて外で崩すといった具合に、相手のリアクションに応じて内と外を代わる代わるアタックしていく。

ファイナルサードにおいてもライン間三角形サポートが重要となる。
フリンポンに対して、MF-DFのライン間、MF手前にサポートを置くことで、マークの所在を曖昧にする。敵MFがDFとのライン間を遮断すれば、フリンポンは後ろに下げて中央経由で逆サイド攻撃の選択肢を作り出す。敵MFがバックパスでのやり直しを警戒すれば並行にパスを出し、外に広げたDFラインの間に抜け出す動きを見せる。フリンポンからパスを受けた選手にも同様のライン間三角形のサポートを提供し、パスを繋ぐ。「片方しか切れない『相手守備ライン間基準の三角形』を常に作り出す」ことでパスを自在につなぐのだ。

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WBに対して並行もしくは斜め後ろのサポートをしたシャカから、素早く縦に入れる楔は再現性の高い崩しのパターンである。
ファイナルサードでの崩しにおいてはサイドを起点とした攻撃の比率が高くなる。

非常に多い攻撃パターンはチャンネル攻撃だ。サイドの選手にボールが渡る段階でシャドー位置の選手がWB裏にランニングを入れる。敵がマークを逃してフリーになれれば、サイド深くからクロスをあげる。そしてこのランニングはデコイとしても効果的だ。敵がついてくれば空いた中央のスペースを利用することができる。

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デコイとサポート。

ここのパス判断において重要なのはパス回しの原則通り、「決して縦に急いではならない」という点だ。成功確率が低ければチャンネルに走る選手に出さない。溜めを作り、CH、2シャドー、WB(主に左のグリマルド)がボールを持つ選手を中心にYの字のような配置をとり、ボールを持っている中央の選手が脇の選手にパスを出してチャンネルに抜け、マークがついていくことで生まれるパスコースを突く攻撃を繰り返す。チャンネルの選手を囮に中で待つシャカに繋げれば、そこから先述の通りDFライン背後へのパスを狙うことが可能だ。
HVの裏と手前を用いることで、「裏への抜け出し」か「HVとの間にできる間合い」を利用してシュートを放つことができる。3人以上が必要となる、「サイ」と呼ばれる連携だ。

この攻撃は、「囮のための裏抜け」と横や後ろの「サポートポジション」をとることにより、「100%通る横パスとバックパス『だけ』」でシュートまで持ち込んでいる。無理な縦パス、攻め急ぎが無い以上に、そもそも縦パス自体が無いというのが脅威的だ。より安全にシュートまで持ち込むことができる。
当然これだけサイドに人数をかけているため、簡単に逆サイドに振るような配球策は厳禁だ。ゴール前のシックやフリンポンがクロスの脅威を与えていないとサイドだけが警戒されて攻撃が作れないが、彼らを使うのは彼らかパサーがフリーになる時だけだ。
サイドで押し込んでいるためカウンターも喰らいにくい。3バックが全員敵陣ペナルティアーク近辺まで押し上げ、2CHと共に被カウンター時にボールの近くの選手がプレスをかけ、自身の近くの選手を捕まえる。
敵の攻撃部隊を押し込んでいるのと、こちらの攻撃陣が下手なロストをしないことを前提とした3バックの立ち位置だ。

チャンネル攻撃はサイドを変えた時も有効だ。
このランニングに相手がついていった場合は、それをデコイに中央から攻撃を展開していく。左サイドではHVのヒンカピエもサポートと共にランニングもこなしてみせる。HVの位置が高いからこそ実現できる。

さらに5バック崩しという点でいうと、CF位置の選手がボールサイドに寄り、WBとHVに対して受け手が3vs2の優位になるようなオーバーロードも見られる。WBのカットイン、シャドーの外流れ、CFのハーフスペース横移動などで受け手の3選手がレーンを入れ替える、さらには裏と手前で同一レーンを共有することでフリーの選手を生み出していく。

抜け出しの動きやオーバーロードが多いため、ポジションチェンジは多く発生する。特に多いのはWBとシャドーの入れ替わりだ。シャドーが大外、WBがハーフスペースに入り込むといったポジションチェンジは特に多い。これは、「互いを囮に使う」という考え方によるものだ。
例えばWBが大外で張ることで敵WBを釘付けにし、その手前にシャドーが流れてフリーとなる。別のポジションであればCFが相手CBを釘付けにすることでその手前に逆サイドのシャドーが入り込む。といった具合だ。

相手がスペースを消すためにゴール前を固めれば、レヴァークーゼンはロングシュートという飛び道具を放つ。ブンデスリーガではペナルティエリア外からのゴールが最多の11本生まれている。相手を押し込むことでフリーとなったCHのアンドリッヒやシャカ、WBグリマルド等の名手が得点を重ねていった。

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レヴァークーゼンの弱点

盤石なレヴァークーゼンであっても、攻守において苦手とする相手は存在する。
はじめにシステム的な部分で見ていく。まずは後方で3-1のダイヤモンドを形成して前進するチームに対する守備を苦手としている。ホッフェンハイムやローマ等だ。

5-2-3で守る場合、敵3バックと3トップで噛み合う形となるが、中盤で2vs3の数的不利が発生する。敵3バックがペナルティの幅程度に開くことで3トップの距離間が開き、敵アンカーへのパスが通るようになる。さらに中盤にはもう2人敵がいるため、CHはうかつに敵アンカーへアタックできない。パスコースを切れていないレヴァークーゼンは押し込まれてしまう。

EL準決勝ローマ戦では6-3-1で噛み合わせに行った。噛み合わせが狂わず、効果的なカウンターを発動させるなど功を奏したものの、ロングボール主体のローマに助けられた部分も大きかった。前線の守備負担と運動量も増えるため、やや苦しい展開となった。

次に、ライプツィヒが見せた4-2-4だ。これも5-2-3の永遠の課題、宿命のようなものだ。
両SHがハーフスペースまで絞り、2トップと共に中央3レーンに4枚を配置、もっと言えばSHとCFが同一レーンに入る形である。
2CBに対してはCFを落とした2トップに変化させるレヴァークーゼンであるが、4-2-4を相手にすると中盤で3vs4の数的不利、後方で3CBvs4枚の数的不利が生まれることになる。SHの位置取りが肝だ。ダニ・オルモやシャビ・シモンズのようなクレバーな選手がいると守備が難しくなる。HVが前進すれば2トップの一角が裏に流れていく。

ELで対戦したローマも柔軟に配置を変えていながらも、4-2-4の際には効果的な前進を見せた。
ローマは攻撃時、左HVのアンヘリーノが外に開きアンカーのパレデスがDFラインに降りることで4バックを形成し、レヴァークーゼンの3トップに対して優位を確立する。狙いはシャドーのホフマンを外に釣り出して中央を空けることだ。
WGが外でWBを釘付けにした状態から中に絞り、SBの位置をとるアンヘリーノがWGの位置へとポジションを上げ大外を取る動きは特に効果的であった。

ドルトムントが見せた4-1-5も配置としては守りにくいシステムとなった。
CFに対して2CBで優位、シャドーを含めた3枚に対してはSBを含めた4枚で優位をとる。アンカーのジャンに対しては2CHどちらかが対応するため左右の守備にずれが生まれる。
序盤のレヴァークーゼンの守備はSBに対してWBが前進してプレスをかけたが、WGがWBを釘付けにすることでプレスを阻み、後方の優位を助けた。WGが内側に移動するタイミングでSBが前進することで、大外でチャンスを演出することも可能となる。
ただし、GKまでボールを押し戻されると、レヴァークーゼンのWBは前進してSBにつき、プレスモードに移行していった。

レヴァークーゼンは両翼を下げることでサイド攻撃への対応を見せるものの、その代償としてプレスがかからずに押し込まれる場面が増えていった。押し込まれると、フュルクルクの頭やポストプレー、ブラントやサンチョのテクニックに晒され、ゴールを脅かされる機会が増えるため、彼らにとって望ましい展開とはならなくなる。

ここまでは苦手とするシステムであったが、次に対応を苦とする攻撃手法だ。それはクロスボールである。

https://x.com/EuropaLeague/status/1782062737440338198
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4バックを採用する際は、チャンネルのケアにCBを向かわせるため、ゴール前が手薄になる。ELウエストハム戦では幾度となくピンチのシーンを迎えることとなった。

ELローマ戦ではルカクとアズムンのツインタワーに加え、ペッレグリーニが入り込むクロスボールに手を焼いた。
細かな駆け引きの少ないルカクについては左HVヒンカピエが完封してみせたものの、アズムンと左IHペッレグリーニがゴール前の脅威となった。アズムンは死角を使って外に逃げたりDFの前に飛び込んだりする駆け引きが上手く、腕を使って距離を作ることもできる。彼のプレーがターのファウルを誘い、PKを奪取した。
ペッレグリーニはツインタワーの間に入り込むオフザボールが秀逸だ。2列目から2人の間に入り込むことで何度かフリーの状態を得た。左HVヒンカピエとCBターがツインタワーを相手している中で、遅れて間に入り込むペッレグリーニに対応することは難しい。この状態のゴール前にクロスを送り込むことでローマがチャンスを作っていった。
さらにレヴァークーゼンは、セットプレーの守備も得意とは言えない。セットプレーによる得点が多いものの、ボールウォッチャーになるケースが多く、失点も嵩んだ。

攻撃面で苦手とするのは、4バック化するタイミングを消すように絶え間なくプレスをかけるチームだ。レヴァークーゼンは相手のトップの枚数に応じて後方の人数を調整してビルドアップを行う。しかし、この人数調整の時間を与えないようにプレスをかけるチームに対してボールを前進させられない。
これは「連続してスプリントをかけるプレス」という意味ではない。バックパスの選択肢を切るようなワンサイドカットやセカンドチェイスを指す。

例えばELで対戦したウエストハムはアントニオが左CBターにつくことでレヴァークーゼンの右サイドに誘導する守備を見せ、そこから守備能力の高い中盤のメンバーの特徴を活かしてプレッシングを仕掛けた。
こういった守備を採用するチームに対しては、ロングボール等を駆使してやり過ごし、疲労の出てくる後半勝負に持ち込めるのがレヴァークーゼンの強みの部分となるとはいえ、必ず「耐える時間」が発生する。

また、チーム全体の攻撃のテンポを制御できずに攻め急ぎでしまう時は大きな問題が起きる。パス判断とその共有およびそれに伴う「攻め急ぎの少なさ」がチームの強さの前提となっているため、攻め急ぐと収拾がつかなくなる。
相手のプレッシングに屈することもレヴァークーゼンとしては絶対に避けたい点だ。プレッシングをかけてくる相手の場合、レヴァークーゼンはロングボール戦術も持ち合わせているため、ロングボールを選択する。リスクの大きいロストをしない、あわよくばチャンスにつなげるロングボール戦術によって相手のプレッシングをやり過ごし、プレスが弱まった際に自らボールを保持して攻め込んでいく。
このやり過ごすべき時間帯で失点するパターンは極力避けたいというのがレヴァークーゼンの本音であろう。

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セットプレー(コーナーキック)

レヴァークーゼンはセットプレーからの得点が多い。特にコーナーキックは試合終了間際に何度もドラマティックな展開をもたらした。縦回転が得意なキッカー・グリマルドの高精度キック、ターゲットとなるターの空中戦の強さ、そしてデザインが特に秀逸であった。
逆に、セットプレーからの失点も少なくないのが玉に瑕だ。
↓コーナーキック攻撃パターン集は以下

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おわりに

超合理的なアロンソ・レヴァークーゼンのサッカー。チーム全体のルールが共有・徹底され、全てのプレーに意味と高い効率性を有する。個々人の能力はCLベスト8に進出するようなチームに比べると見劣りする部分があるのは否めないが集団としての強さと機能性は世界でも屈指。
24-25シーズンではCLでその真価が問われる。彼らのサッカーで根幹を成しているパス回しの原則が徹底されれば、上位進出が期待される。しかしこの徹底は決して簡単ではなく、ロングボールや速攻など戦い方に幅を持たせている分、狂っても不思議ではない。ましてやCLの強豪チームが相手となれば、その可能性は比較的高いのではないかと予想できる。
また弱みとして挙げた部分以外で、個々人のクオリティで勝負をしてくるチームに対してどのように抗うことができるかという点は大きな懸念となる。
CLに出場する選手たちは当然これまで以上に個々の能力が高い。ELではウエストハムのアントニオやアタランタのルックマンに圧倒されている。CLでは彼ら以上の選手も間違いなく存在する。
個の能力で劣るチームは、集団の機能性で勝負するしかない。しかし、集団の機能性で勝負するチームにとって脅威となるのは、さらに高い集団の機能性を有するチームだけではない。集団の機能性をも圧倒する、さらにハイクオリティな個の力だ。
CLを戦うレヴァークーゼンにおいて、その懸念をどう払拭するのかにも注目である。

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リンク集

レヴァークーゼンvsバイエルン(アロンソ・ボールとパス回しの違い)
https://birdseyefc.com/matchreview/23-24leverkusen-bayern/

ペップ・シティとアロンソ・レヴァークーゼンに共通するパス回しの原則
https://birdseyefc.com/tactics/tacticsanalyze/pass-principle1/

バックパスの重要性
https://birdseyefc.com/tactics/tacticsanalyze/backpass/

リターンパスのメリット
https://birdseyefc.com/tactics/tacticsanalyze/returnpass/

間に立つことが相手に与える影響
https://birdseyefc.com/tactics/tacticsanalyze/positioning/

ブンデス各クラブによる対策へのアンサー
https://birdseyefc.com/tactics/tacticsanalyze/23-24leverkusen_1/

vsライプツィヒ(5-2-3に対する有効な攻め筋と守り方)
https://birdseyefc.com/tactics/tacticsanalyze/23-24leverkusen_3/

vsシュツットガルト(マンマークの外し方)
https://birdseyefc.com/tactics/tacticsanalyze/23-24leverkusen_2/

vsウエストハム(ビルドアップの人数調整)
https://birdseyefc.com/matchreview/leverkusen_westham/

vsローマ(ローマの策とアンサー)
https://birdseyefc.com/matchreview/leverkusen_roma/

vsローマ(ファイナルサード攻略)
https://birdseyefc.com/matchreview/leverlusen_roma2/

vsアタランタ(マンツーマンへの対抗策)
https://birdseyefc.com/matchreview/leverkusen_atalanta/

コーナーキック
https://birdseyefc.com/tactics/tacticsanalyze/leverkusen_cornerkick/?amp=1

vsドルトムント(チャンネルの守り方)
https://birdseyefc.com/tactics/tacticsanalyze/23-24leverkusen_dortmund/

↓戦術本第2弾、出版しました!!!↓

戦術分析
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